重症心身障害児者の福祉の向上及びその福祉の増進に寄与することを目的とします。

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理事長挨拶

理事長 児玉 和夫

   令和元年5月から前任の木実谷哲史氏より理事長職を引き継がせていただきました。当協会には現時点で108の公・法人が加盟し、139の重症心身障害児・者のための入所施設を運営しております。このすべての力を上げて重い障害を抱えた方々の生活を支援していくことが公益社団法人としての私たちの責務であります。
昭和42年の児童福祉法改正により重症心身障害児施設が法制化されました。重症心身障害児とは重度の知的障害と重度の肢体不自由が重複している障害児で、長い間そうした子どもたちを支援する仕組みは教育を含めほとんどない状態が続いており、なんとか受け入れる施設を作ってほしいという親たちの熱い思いと運動を背景にして誕生した経由があります。
   受け入れるお子さんたちは、医療的な課題を抱えていることが多く、施設は児童福祉施設であると同時に病院でもあるという二重の基準を満たしたものになりました。また障害が重いため大人になっても他の成人施設への移行や社会参加は困難であるということで、18歳を超えても施設入所を継続できるという児・者一貫の仕組みも認められました。
   しかし、時代は変わりました。一つには必要とされる医療や看護の高度化で、人工呼吸器を必要とするような超重症状態の児・者の急増ですが、もう一つはどんなに障害が重くても、家庭や地域で育ち、生活していくという流れです。その結果、児童期の入所が減る一方で入所中の方々の高齢化が進み、現在では児よりも者の方が多くなってきました。
   こうした変化を受けて、平成24年4月からは制度が変わり、18歳までの重症心身障害児に入所していただく医療型障害児入所施設(児童福祉法に依る)と18歳以上の重症心身障害者に使っていただく療養介護(障害者総合支援法に依る)に分かれることになりました。ただし両者を一体として運営することは認めていただいています。
今や重症心身障害児・者支援は、家庭や地域生活への援助なしにはあり得ない時代です。そのために私たちは、短期入所や生活介護通所などに力を入れてきました。施設によってはさらに幅広い活動を行っています。逆に、家庭や地域生活が困難、あるいは限界に達した方々も少なからずおられ、年代を問わずまだまだ入所希望を満たせていない状況があります。求められる医療や看護も高度化してきています。
   同時に、入所された方々の生活についても、人権やプライバシーの重視の上に個別支援計画に基づきお一人お一人の人生を尊重した支援を心がけ、より充実した日中活動を目指しており、職員の研修事業にも力を入れています。
   これからは施設入所と在宅・地域生活が相対するのではなく、お互いを活用し合いながら最終的にはお一人お一人の幸せを求めていく時代になります。当協会はそのために最善を尽くしていくこを表明し、ご挨拶とさせていただきます。

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